院長ブログBLOG

川崎病について

川崎先生とお会いしたので、川崎病の話を書きますね。 この病気の原因はまだ、はっきりと判ってはいませんが、全身の血管の炎症が起こる、とされてきました。診断は、基準となる症状が決められていて、それに基いて決められます。

1.5日以上続く発熱 (治療によって5日以下で熱が下がっても可)

2.眼球結膜の充血 所謂白目が赤くなる

3.唇が赤くなる、イチゴ舌、喉の粘膜が赤くなる、等

4.いろんな形の発疹

5.手や足が赤く腫れる、 回復期には、指先の皮がむける

6首のリンパ線が腫れる

この6項目が主要症状です。 全部が揃わなくても診断されますし、治療もされます。 不全型と言って、主要症状が揃わないケースもままありますね。 これ以外に参考症状があります。これは、参考にすべきとされているもので、診断の決め手ではありません。いろんな検査では、こういう異常が出ると判っているんですが、中に一つ、変わった症状があって、 BCG  の場所が妙な具合に赤くなるのです。 これは印象的なのですが、これがあれば、川崎病という決め手になるのではありません。小症状と言って、参考になる物と決まっています。

川崎病というのは、このような基準で診断するので、ある程度、症状が出ないと無理です。5日以上続く熱、というのもただ5日待っているという事はありませんが、1日目ではどうにもなりません。症状が出揃うのにある程度、日数がかかりますので、直ぐに診断を決めろ、と言われても無理ですね。 こちらとしては、早く診断して治療に持って行きたいのはやまやまですが、診断を決めるのには、ある程度日数がかかる病気なんです。症状が揃えば、一目見て、川崎病と診断できますが、それまでおいては治療が遅れるし、そこが難しい所ですね。

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