私達が、マイコと呼ぶ マイコプラスマ という菌の感染が多いです。 今年は、初夏から多いナ、と思っていました。この病気はハッキリと検査で確認する暇無く、直ぐ治療を開始する事が多いので、医学的な統計とは違うのですが、毎日診療していると判ります。川崎市の子供の病気の統計にも出ないですね。この菌の検査は、血液を取って、検査センターに出すのですが、お子さんには、採血は大変なので、もう検査しなければならない、という場合はますが、可能性を考えて治療を開始する事が多いですね。検査結果が返ってくるまでに、3-4日掛かってしまい、その間ムダに待っている訳には行きませんしね。簡単な検査は直ぐ出来るのですが、何時の感染か判らないという疑問が残ります。
この菌は、割合弱いものですから、あまり恐れる事は無いのですが、肺炎になる事がありますね。 全員が肺炎になる訳では無いのですが、肺炎が有名なので、「マイコプラスマの感染ですね」と言うと 「肺炎ですか?」と聞く方がいるのですが、感染=肺炎ではありませんし、充分治ります。しかし、抗生剤が効かなくなってきているので、これが問題です。 モチロンこの菌に効く物はあるのですが、多用された為効力を失って来ています。 そして、新しく開発された良く効く物は、肺炎のお子さん用に取っておかないと、それまで効かなくなったら打つ手が無くなって困る、と言われています。このような抗生剤と菌の関係は、イタチごっこ、という面もありますね。でも私達は目の前の患者さんを直さなければなりませんし、将来の事も考えねばなりませんし、この関係を打破するのは難しいです。研究している偉い先生方に頼むしかありませんね。