抗生剤と病気との関係で困るのは、人間のみでなく広く社会全体、いわば地球全体と言われるようになりました。 人間の病気が治らなくなるのは困りますが、今や家畜、ペット、魚等にも抗生剤は使われますので、その体内に抗生剤の効かない菌が残り、ウンチから出て、土、川の水、農作物等に広がり、それが又、他の動物の体内に入り、やがて人間にも入ってきます。このように巡り巡って人、動物、環境と広がって行きますので、人だけ良ければ良いって訳ではなくなりました。地球規模で考えないとダメ時代になったんですね。そこで。私達は、暫く前から不要な抗生剤を出さない方針となり、細菌感染と決まった時、必要な物を必要なだけ処方するようにとなってきました。でも今だに、「抗生剤を出します」と言うと、年配の方は何となく嬉しそうなのは昔の名残かもしれませんね。