この先生は、「躊躇わずに救急受診して」と言っていますが、大体、夜、当直しているのは若い先生で、医局という医師の組織から派遣されて来ているのです。そして、問題は、翌日も連続勤務となり、本人の　QOLも下がり、事故の確率も高くなる事ですね。統計からみても疲労していると医療事故の頻度が高くなるのです。どうしたらみんなに良い結果となるのか、検討していくのが良いと思いますが、小児科の場合は本人が話せないケースも多く、間に親御さんの主観が入るし、親御さんも若く、経験不足から判断が難しくなりますね。この写真で言っている「具合が悪い」というのを誰が判断するのか、です。そこで重要な要素が、常識や総合的な判断力でしょうが、これは難しい物を含んでいます。例えば、昔、私が当直をしていた時は、「赤ちゃんが泣き止まない」という事で、夜中に、お祖父ちゃん、お婆ちゃん、パパ、ママ、と4人が付いて来る方が時々いました。　ところが、病院に着いた時は、もう赤ちゃんはスヤスヤ、こちらは、午前3時、4時起こされ、勘弁してと言いたい事もありました。大事な赤ちゃんなので、困ったのでしょうが、お祖父ちゃん、お婆ちゃんがいるのでしたら、まず、異変が無いかどうか全身をチェックして、水を飲ませてみて、大丈夫だったら、その辺を一周してくれば寝る、位の事はアドバイスして欲しい処です。