まず最初の女性の偉い先生のお話しは、小児の貧血についてでした。まず、貧血っていうのは、私達の血の赤い色の元、赤血球の中のヘモグロビンという赤い色素が少ない場合でして、所謂 ”脳貧血” (脳へ循環する血液が一時的に少なくなった物) とは違うんですよ。 このヘモグロビンなる物は、酸素とくっついて運ぶ役目があるんです。 これが少ないと酸素の運搬不足になるのでいろんな働きが悪くなってしまいますね。鉄はこのヘモグロビンの材料です。 足りなくなっても、ある程度までは、赤血球の数だけはなんとか作ろうとして、小さくて、薄い赤血球で間に合わせようとします。つまり、お饅頭を100個作るのに材料が足りないから、小さくてアンコの少ない物を100個作って出荷します。顕微鏡で見ても薄くて弱弱しいはかなげな赤血球です。 アナタ、大丈夫? って感じですね。
小児期では、離乳後期、つまり生後9か月ごろから1歳位まで、と思春期の女の子に貧血が多いです。まず、離乳後期から言うと母乳のみで育ててると貧血が多いですね。約10%です。 母乳中は鉄分が少ないのです。しかし、吸収は良いとされているんですが、多分、ママが妊娠中貧血だとますます母乳中の鉄分が少ないんでしょうね。 それと、理想的に離乳食を食べているケースばかりではありませんからね。離乳が遅れると、食物からの鉄分がうまく入らない為、貧血しやすいです。それと赤ちゃんは、どんどん大きくなるので、大人のような現状維持のケースより体重あたりの鉄分は多く要るんです。まあ、多めに要ると思って下さい。育たないといけませんのでね。赤血球は約3か月で壊れて、新しい物と入れ替わるので、絶えず補給されているんですよ。 作る場所は骨髄、つまり骨の中です。 実は骨もゆっくりですが入れ替わっているんですよ。実感は無いですね。さあ、そこで、いつも思うのですが、鉄分の多い食品って、知ってますか? ほうれん草、小松菜、レバーなんてのが出てきますが、これを離乳期の赤ちゃんが良く食べるでしょうか? 疑問ですね。 それでしたら、牛肉、豚肉等にも結構あるので、こちらが良いと思います。特に豚肉がお勧めですね。牛肉は高いからね。次回は思春期の貧血に付いてです。